魔法、魔術について合理的に考えてみるブログ

「魔法使いになりたい」、という欲望について真剣に考えてみました。

統合失調症の人のための受験術

この記事では統合失調症の人のための受験術」について考えてみようと思います。

 

まず、受験勉強は教養などとは違って効率のゲームです。受験に出ないものを勉強するとそれは教養にはなりますが、受験勉強にはなりません。したがって教養の観点からは無駄な勉強は一つも存在しませんが、受験勉強の観点からは無駄な勉強というものはありえます。受験勉強をする場合には、そうした無駄を極力は排して、如何に効率的に目標を達成するかに主眼が置かれます。その際に重要な能力に集中力が挙げられます。目的の達成(この場合、受験戦争に勝ち抜くこと)に集中的にフォーカスを当てる能力が非常に重要になります。つまり、以上のことから、受験に成功するためには、効率的な受験勉強への労力の集中が必要です。

 

では、具体的にどのように受験勉強するべきでしょうか? 

 

まず注意しておくべきは、実は集中力は注意散漫と同じくらいに人体に有害な作用も持ちえるというリスクでしょう。注意が散漫としていると車に引かれたりとか何かの事故にあうリスクが高まります。一方で例えばスマホに集中して道を歩いていれば、それも車に引かれたり何かの事故にあうリスクを高める要因になるでしょう。このように注意の集中の程度は散漫としすぎても、あるいは高すぎても危険です。だから、注意力の集中の程度を自分にとって最適な値に保ち、なるべく心地よく受験勉強に集中できるように環境を調整することも大切です。

 

次に、注意しておくべきは完璧主義のリスクです。完璧主義は過度な集中や注意散漫を引き起こしやすいです。例えば、一つの問題に過度に集中してしまうと、時間配分が上手くいかず、他の問題に注意が十分に行き届かず、それらに手を付けることができなくなりえます。このように完璧主義には物事を失敗させるリスクを高める傾向もあります。完璧に仕上げようという心持は上手く機能すれば、高い実績を積み上げるための原動力になりえますが、それも過度なものになると「完璧にできないのであれば、何もしない方がマシ」というふうに無気力の要因にもなってしまうリスクもあるのです。だから、完璧主義の程度を自分の受験勉強にとって最も効率的な範囲に調整するように努めるべきです。特に試験においては、問題の難度がそれぞれ異なり、難度の高い問題に囚われて自分に解答可能な問題を取りこぼしてしまうリスクもあります。そのような観点からも、完璧主義に囚われないように注意することは、効率的な目標の達成のために有益でしょう。

 

そして、受験勉強においては焦らないことも非常に重要です。焦りは過度な緊張を生み、過度な緊張は空回りを呼びます。したがってある程度は余裕を持って受験勉強に取り組むことが大切です。十分な勉強時間を確保し、そうした勉強時間を最大化することを考えます。体調管理が良好であれば、受験勉強に取り組んだ勉強時間が多ければ多いほどに受験においては有利です。

 

また、必要な受験勉強の時間は同じ目標を掲げていても、人によって個人差があり、異なっています。記憶力には脳科学などでは遺伝的資質も影響すると考えられていますが、ある人が一時間で記憶できることがある人の場合では八時間ほどかかるとかその程度のものであり、少なくとも受験勉強レベルのものであれば、努力で覆せないレベルのものではありません。才能のある怠け者と才能のない努力家との競争の場合、才能のない努力家が勝利する確率の方が高いです。ノーベル賞を取るとか、アインシュタイン級の理論を提唱するとか、そういう「偉業」のレベルだと非常に難しい事情がたくさんありますが、受験は基本的に努力をした人に公平に報いるための制度ですから、その点は心配いりません。例えば、もしも受験制度が努力をしても達成できないくらいにそれぞれの生まれなどに左右されるリスクの高い不平等なものなのであれば、それは不公平な制度であり、不公平な制度は公的な制度としては望ましくないということになりますね。だから、社会が公正である限りは、公的な制度としての受験制度は努力さえできれば誰でも達成可能であるように調整されているはずです。社会が不正な場合には別途に革命などが必要になりますが、今回は革命の話ではなく受験勉強の話に焦点を絞りましょう。したがって、こうした受験勉強を努力することは社会が公正である限りは、かなりの程度で有益であるとは言えるでしょう。

 

さて、受験勉強においては広く手を付けるよりも、自分に確実に得点できる問題を一つでも増やしていくことが有効です。例えば、超弦理論の高等な知識が受験勉強において問われることは基本的にありませんし、あるいは「未知の物質を自分で研究して発見せよ」のような高度な学問的な能力も問われていません。そこで問われているのは、誰にでも努力すれば可能な範囲での基礎とその応用力を確実に身につけているか? ということです。その出題範囲は教科書の範囲に限定されていますし、そもそもあまりに高度な問題は多くの人々には解くことができません。つまり、そうした難度の高い問題においてはほとんど差がつきません。ほとんど差がつかない難度の高い問題にだけ集中するのは受験勉強の効率も悪いです。受験は及第点を取れれば、それで合格です。だから、満点を狙う必要はありません。そしてどんな試験でも満点を狙って完璧主義に陥ると、効率は落ちます。受験は効率のゲームですから、それは致命的なリスクです。自分に解ける問題を確実に得点し、解けない問題に無駄に時間を取られないように避ける、一種の問題に関する審美眼を養うことも大切でしょう。

 

以上のことから、受験勉強は効率的でかなりの程度で努力次第では誰でも達成可能な割のいいゲームでもあります。機会があれば、挑んでみる価値は十分にあると言えるでしょう。

 

そして、受験勉強においては「復習」が命です。どんなに分からない問題も百回くらい復習すれば分かってきます。原理的にはどんなに難しくて解けない問題でも、それに効率的に集中して長期にわたって無理なく何回も繰り返して復習し続ければ、いずれできるようになります。バドミントンのスマッシュを練習するのにも何回も素振りをして練習しますし、あるいはピアノの練習でも何回も何回も同じ曲を練習しますね。それと同じです。受験勉強の場合、かなり復習できる人でも、五回以内くらいでやめてしまう人が多いです。しかし、何らの下積みもない状態の場合には、五回程度の復習では基礎の定着とその応用力の養成には不十分な場合も多いでしょう。こうした反復練習は偉大なもので、ポイントは問題の理路を理解した上で記憶することです。完璧主義になってはいけませんが、ある程度で問題やその解答の理路をちゃんと理解していないと応用力の養成に支障を来たします。

 

しかし、世の中のすべてのありとあらゆる受験問題をすべて百回くらい反復練習するという指針は厳しいですし、受験勉強の観点からは効率も悪いです。そこで受験で問われる問題に集中して攻略する必要が生じます。つまり、いわゆる「過去問」の勉強が重要です。過去問の傾向やレベルは大学によって異なります。つまり、すべての大学に対応しようとすると多くの労力がかかりますが、自分の志望校に対策を絞れば、労力を節約でき、効率的です。したがって、過去問の解答が理解できるくらいのレベルであれば、とりあえず直近三年分くらいの志望校の過去問をすべて自力で解けるように理解し、その解き筋を記憶しておくのがいいと思います。志望校の過去問について深く知るごとにその志望校で求められている知識の傾向も見えてきますし、どの程度の水準でどの分野を勉強するべきかも肌感覚で見えてくると思います。志望校に出ない水準の難度の高い問題に集中するのは教養にはなりますが、受験勉強の観点からは非効率です。だから、基礎がある程度できたら、早めに過去問をマスターし、その傾向をよく知っておくことが有効でしょう。それに過去問というのは教科書の中の重要な知識を集約して作られていますから、とても良質ですし、その限りで、その問題が良質であればあるほど、再び類題が出題される可能性も高いです。一題の問題をマスターするだけでもかなりの力になるでしょうし、一つずつ分からない問題を着実に潰していけば、それは受験勉強において強い力になってくれるでしょう。後は確率論です。100%合格する方法はなくても、合格確率を最大化する方針ならありえます。どんなに合格確率を最大化しても、誰でも運が悪いということはありますが、それでも挫けずに忍耐強く生きていくことが大切です。

 

例えば、野球において常にホームランを狙うというのでは相手に手の内を読まれてしまって負けやすくなってしまうかもしれません。受験勉強で言えば、ここで言うホームランは満点などのことです。常に満点を狙えば、解くことが難しい問題を序盤に少し混ぜられるだけで他の問題を解くための時間がなくなってしまうかもしれません。だから、ホームランや満点のように大きく狙わずに、あえて小さく必要最小限のヒットを狙っていくのも戦略的に大切なのです。受験勉強で言えば、対策の効率の悪い難題に必要以上に時間をかけずに、自分に得点可能な問題に着実に集中して各個撃破していくような堅実なセンスも重要です。及第点を取れていれば、満点である必要はありません。不必要に満点を狙って不合格になるよりも、自分の能力に合わせて最大限に効率的に自分の志望校に入学する方が賢い戦略である場合も多いでしょう。

 

受験勉強の参考書については基本的に、小学校レベル、中学校レベル、高校レベルに分類されます。例えば、大学受験を目指すのであれば、小学校レベルの基礎を固め、中学校レベルをその上に着実に積み上げ、高校レベルの受験の範囲内の知識に結実させている必要があります。したがって、小学校や中学校でちゃんと勉強している人はやはり高校レベルの知識を身につける上でもある程度は有利です。しかし、先述のように、受験は努力さえ積めば、基本的に誰にでも達成可能なようにと努めて公正に設計されています。だから、小学校や中学校の知識が現時点で曖昧だったとしても必ずしも大学受験を断念してしまう必要はありません。小学校の知識を着実に固め、中学校の勉強をちゃんとして、高校レベルの範囲も修得してしまえれば、十分に大学受験に適応しうる余地があると言えます。参考書も多くのものはそれぞれの出版社が丹精込めて一生懸命作成したものであり、どれも優れています。したがって参考書自体はどれを使っても良いと思います。ただ、一応、一通りは自分の志望校の受験に必要な範囲の勉強はしておく必要があります。その上で、自分の志望校の過去問をマスターし、その過去問にまつわる知識を徐々に広げていくことで、効率的に志望校の問題に対策できるものと考えられます。

 

ポイントはやはり完璧主義に陥らないことだと思います。例えば、一問の問題を考えるのに一日くらいで十時間とか二十時間とかかけてしまうと他の問題にまで注意が回りづらくなります。だから、過度に悩みすぎないのも大事です。ほとんどの人に解けない問題ではさほど差はつかないので、そうした問題は場合によっては切ってしまって、自分に解ける問題を着実に増やしていきましょう。まずは簡単な問題から確実に着手して、それらをマスターしましょう。すると今まで分からなかった問題も少しずつ分かってきます。何事も地道に少しずつ習練することが技術の養成の基本です。そして無理をしないこと。無理をすると身体を壊したり、精神的に挫折したりして、長期的な勉強の効率に悪影響を及ぼします。周りの雑音を気にせずに、自分の実力を着々と自分のペースで積み上げられる人は強いです。

 

次に、科目別の対策を簡単に述べておこうと思います。

 

まず、国語。国語は受験勉強の範囲では非常に数学的というか論理学的な部分が強いです。それほどあやふやなものではなく、必ず問題の文章中にかなり直接的に根拠となる文章が存在しており、これは文学的というよりもむしろプログラミングなどに近いです。だから、問題演習を何度も繰り返し、文章を正確に効率的に理解してその都度に根拠を見つけて解答するように練習していけば、少しずつ情報処理の熟達に従って解答の作業ペースが高速化していき、受験レベルの国語にも既定の時間内に対応可能になる可能性が高いと思います。古文や漢文は暗記すべき基礎事項を暗記するのも大事です。めちゃくちゃ繰り返します。反復練習しまくります。記憶や理解が深まると応用力も少しずつ高まっていきます。

 

そして、社会。社会には日本史や世界史のような歴史や地理や政治経済のような分野などがあります。どの科目でも自分の得意なものを選べばいいと思いますが、教科書的な基礎を参考書はどれでもいいので着実に記憶することが重要だと思います。これは気合というか、暗記科目ではあるので単純に覚えることが重要です。もちろん、大まかな筋やストーリーラインをある程度は理解しておくと記憶をする上でも有用ですし、応用も効きます。ただ、基本は基礎事項の暗記です。細かいところまで着目しすぎると無限に覚えるべき項目が生じて、勉強が進まなくなるので、出題される確率の高い重要な知識に焦点を絞って、効率的に勉強することも大切だと思います。

 

それで、数学。数学は多分、多くの場合で最も時間のかかる科目です。ただ、どんなに難しい数学も基礎から着実に積み上げれば、大概の人たちに理解できるように構成されています。ただ、時間がかかるのです。もちろん、習得に要する時間にはどんなものもそうであるように個人差はありますが、それでも頑張ったら頑張った分だけ芽吹くと思います。特に受験数学のレベルであれば、出題範囲も限られていますので、一定期間頑張って勉強すれば十分に勝負できる実力を養成できるのではないかと思います。基礎的な問題を一通りマスターし、完璧主義になりきらず、分からないところはあまりに時間を食うようなら適宜飛ばして、自分にできる範囲を少しずつ拡大していきましょう。最初は何も分からなくても、ずっと眺めていれば少しずつ分かってきます。数学においては「この科目は時間がかかる」ということを知っておくことが最も重要だと思います。周りの数学ができる人と自分を比べて焦ってしまうのは得策ではありません。要は、自分の志望校に合格できればそれでいいのです。トップクラスに数学ができる人たちに勝利する必要はありません。ポイントは人の評価を全部無視することだと思います。昔の自分よりも今の自分が少しでも進歩していれば、それで良しとするのがいいと思います。長く取り組んでいれば、少しずつできるようになります。だから、なるべく早めに勉強に着手して、完璧主義に陥らず、効率的に習練し続け、無理をせずに焦らないのが大事です。

 

さて、理科。理科には物理とか化学とか生物とかがあります。これも社会と同様に自分の得意な科目を取ればいいと思います。それが最も効率がいいだろうからです。嫌いな科目は着手しづらいですが、好きな科目は着手しやすいです。選択の幅が許されているのなら、その幅を最大限有効に活用すべきであり、それと言うのも少しでも自分の得意分野で勝負するようにすることです。物理は計算的な問題が多いです。生物は暗記的な問題が多いです。化学はそれらの中間くらい。いずれにせよ、基礎を固め、理解を深めて応用力を養い、完璧主義に陥らず、効率的に習練し続け、焦らないことが大事です。一足飛びにやろうとせずに、着実に基礎を積み上げていけば、どの科目でもいずれできるようになると思います。

 

最後に、英語。受験英語では基礎的な英文法を確認することも大事です。これは国語的な理解と社会的な暗記のハイブリット的な性質のある分野です。単語やイディオムなどの暗記量も多く、理解すべき要項も多めなので、数学と並んで時間のかかる分野だと思います。だから、早めに着手し、基礎を上手く効率的に養い、細部で消耗せずに、戦略的に出題される傾向の強い知識に焦点を当てつつ、着実に勉強を積み重ねていくのが大事です。ある程度、まとまった長文の英語が読めるようになったら、問題演習を積み重ねることが大事です。その際に、分からない単語を文章の前後の文脈から推理するようにするのもある程度は大事です。もちろん、暗記している単語の量は多ければそれだけ有利になりますが、すべての単語を記憶することは完璧主義的であり、また現実的ではありません。したがって与えられた情報から分からないところがあっても推理で補って文意を取るような訓練も重要です。勉強の仕方も続けているうちに、徐々に上手くなります。初めは上手く勉強に取り組めないように思えても、無理せずに焦らず続けていれば、ほぼ確実に上達してきます。強いて言えば、長期的な基礎の習練に耐えて、それらの理解を何度も復習して深め、謙虚に自分の実力を見定め、堅実に自分に解答可能な問題を一題ずつ無理せずに増やしていくような地道の姿勢を貫くことができれば、合格確率を上げていくことが可能でしょう。完璧主義に陥ると、あれもこれも必要に思えて大変ですので、その点は注意しましょう。受験は基本として効率のゲームだからです。他人より効率的に多くの受験勉強を集中的に積み重ねた人が勝ちます。また、英語の勉強では、辞書と友達になるのも大事です。辞書は使い倒しましょう。ぼんやり眺めるだけでも長期的にはかなりの効果があるでしょうし、必ずしも記憶できなくても英語の雰囲気だけでも感じ取れれば、英語のセンス自体も向上します。辞書は大事です。

 

以上のことから統合失調症の人のための受験術のポイントは以下の三つにまとめられます。

 

1.無理のない適度な健康管理。食事、運動、睡眠を心地良く自分に合ったように調整。

2.長期的で着実な基礎知識の積み上げと勉強の継続。

3.完璧主義を避け、現実的に適度に効率的に自分の志望に合った受験勉強に集中する。

 

みなさんの受験が上手くいくようにお祈り申し上げます。

 

あなた自身の好きなこと、したいことが叶うといいですね。オリジナルのあなたが本当に成し遂げたいことは何ですか? そのために必要なことは何ですか?

 

 

全てを賭けて描く

自分にしか出せない色で

 

YOASOBI, 「群青」の歌詞より引用